これよんだ。漫画・韓国ドラマ・映画・本の率直な感想

今日見た漫画や小説、ドラマ、映画などの感想をおもうがまま書いています。

よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話を読んで思い出したはなし

Twitterからの反響で、漫画化されたという「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」。

昔の同級生の事のようでとても興味深く読ませてもらった。


タイトル通り、よく宗教の勧誘に来るといえば、ああ、あの宗教かなと思う人も多いと思う、エホバの証人という新興宗教の信者を母に持った娘さんからの視点で描かれている話。

「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」あらすじ

※ネタバレあり

 


いしいさやさんの子供時代から漫画が始まり、母の宗教観によって、子供らしさや自分らしさをほぼ禁じられて過ごす日々。

 

いしいさやさんの母親が信仰している宗教は


「もうすぐ、神様が地球の悪人や悪い事を全て滅ぼすが、この神様を信仰していたもののみが、その後地上の楽園で幸せに暮らすことができる」


だから、この神様の言うことを守り、このことをみんなに伝えていこうというもの。

一週間の生活は聖書の通読や、奉仕活動(勧誘)、勉強会など、宗教活動がたくさんある。

 

また、輸血を禁じられたり、クリスマスや誕生日を祝ってはならない、国歌や校歌は偶像崇拝となるので歌ってはならない、婚前交渉の禁止など、禁止事項もかなり多い。

母の教えを破ると、鞭で叩かれたりする。
しかし、母親たちは虐待とも思えるその所業を宗教のため、子供のためと信じているので、やりきれない。

 

そんな宗教にまつわることが、子供時代から、高校生になって、いしいさやさんが、この宗教を抜け出すまでと抜けた後のことが少し、たんたんとした口調で描かれている。

 

スポンサーリンク

 

「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」感想

この主人公は私の小学校の同級生だった、A子そのもののように思えてならなかった。

 

彼女は当時から、優等生で勉強も出来て、優しかった。
ただ、どことなくとらえどころがなく、仲のいい子って誰だっけ?と記憶にない。

子供のころは特に校歌を歌ってないだとか気にしたことは無かったが、今でも鮮明に覚えているエピソードがある。

小学校三年生の時に学校で七夕のお祭り(集会?)が体育館であったが、彼女は出席しなかった。

おそらく、最後に教室を出たのが私だったのだろう。
一人教室の自分の席で本を読み始めた彼女を横目に見ながら、担任だった先生が

「俺はこううゆうのは反対だな」

とボソっと言ったことを鮮明に覚えている。

※彼女には聞こえていない。

まさに、このよく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話と同じだった。

当時からだったか、高学年になってからだったか、彼女の母親と彼女がその宗教を信仰していることは周知の事実だったように思う。


そして、彼女はどうなったのか?


中学校からは同じクラスになることはなく、高校は別だったので、特にかかわりは無かったが、彼女がその宗教を抜けたという話は風の便りで聞いた。
特に仲が良い訳でもないのに、話がきこえるのは田舎だったせいもある。

そして、25歳の時に彼女と偶然再会した。
少しお酒も入っていたので、二人で話した。

彼女は煙草を吸っていたし、男の話もしていた気がする。

どっちも25歳の女性としては全くおかしなことでもないし、不良というのもおかしいが、はすっぱな感じというか、清楚で優等生的だった彼女とはだいぶイメージが変わっていた。

いしいさやさんも辞めた後は、たばこを吸ってみたり、セックスをしてみたりいろいろな『悪い』と思われることをして、普通になりたいと考えていたようで、下衆の勘繰りでしかないが、A子も同じだったのかもしれないと思った。

そして、その数年後、また、風の便りで万引きか何かの罪で捕まったと聞いた。


その後は分からない。

よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子だったから、そうなったのかは分からないが、どうしても、無関係だとは思えない。

スポンサーリンク